いち&ママちゃんのどきとき会話日記 #71-3歳児歌う「春がきた」

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童謡(子どもの歌)には、
ずーっとずーっと昔から歌い継がれているものがある。

そこに描かれている
子どもらしい感性とか
親と子の関係的なものだとか
そういうものは
何十年、何百年経っても、変わらない…ものもある。

最近、3歳のぼうやは
保育園で習ってきた「春がきた」がお気に入りで
家でも道端でもよくよく歌っているのだけど、
なんとこの歌、1910年(明治43年)に発表された唱歌とのこと。

1910年…

の子どもの暮らし、家族の生活を想像はできないけれど
春がきた、という喜びは、
変わらず受け継いでいます。

ただし
ぼうやの歌唱を阻むもの・・・

それは


春が来た 春が来た どこに来た。
山に来た 里に来た、
野にも来た。

花がさく 花がさく どこにさく。
山にさく 里にさく、
野にもさく。

鳥がなく 鳥がなく どこでなく。
山で鳴く 里で鳴く、
野でも鳴く。

「山」や「里」、「野」が、
一体なんなのか、が、よくわからないことである。

ぎりぎり、「山」はわかるかな。
「里」は、音がはっきりしているから言えるかな。
…「野」は??

という感じで、
歌っていても、歌詞があやふやになってしまう。

都会で生まれ、都会で3年育っている彼にとって
山や里や野、というのは、
絵本に出てくる世界であって(そして描かれていたとしてあまり認識していないかもしれない)、
現実味がない。

説明しても、まだよくわからないし、
わたしも…説明できない。

こんな時、
パッと、連れ出してあげられたらいいなと思うのだけれど…

人生はこれからだから
山も里も野も、これから触れる機会はたくさんあると思うけれど…

そういう風景が

失われ続けてきた、

ポジティブに言うならば
変化し続けてきた、
んだな。

ぼうやの無垢な歌声を聴きながら
そんなことを思い
そんな風景を思う。

いいとかわるいとかではない
ただ、
さびしさのような、
こぼれおちそうなものを
どうやったら掬うことができるのだろうかと
思うのです。

子育てという
おそらくこれは
何十年も 何百年も 何千年も変わらない時間を過ごしながら。

【6分】

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