いち&ママちゃんのどきとき会話日記 #48-箱根旅行の思い出総合第1位は…旅行と全然カンケーなかったぁ!

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7歳の子どもの靴を選ぼうとするときに、いよいよ「紐付き」が多数となってきて、
ずぼらなわたしはあまり思慮深くなくそれを息子に与え、
なんとなしに履かせて紐を結んであげて、送り出した数日後、
解けたらしい靴紐をただただ甲の部分に突っ込んで処理しているらしいと気づき、
そういえば、
「靴紐の結び方」というものを教えなくてはならないのか!
と、
子育てには、例えば「性教育」みたいに大きく深淵なテーマのみでなく、
このように細々としたこと、
大人がすっかり呼吸をするような気持ちでやっているいちいちのことを教える必要のあることを改めて思ったのだった。

とまぁ、長々書いたところでつまりは、
靴紐の結び方を教えるのは、なかなかに骨が折れました。

自分もあまり意識していないから説明の仕方も難しいし、
子どもの手先はまだそこまで繊細ではないし、
どちらもすぐに諦めそうになるしで…

何度か練習しながらも、
いつも下校時には解けた靴紐で帰ってくる息子。

わたしはどうやって「蝶々結び」を覚えたのだっけかなぁと
懐かしい記憶の彼方に、
母親から
『ちょうちょうむすびができたらね』
という本(女の子がかわいいリボンの靴を履きたくて、そのためにちょうちょう結びを練習する…というストーリーだったような)を贈られたことが残っていて、
そうか!そういう本を贈るというのはありだなと思ってみたものの、
当の本は絶版となっており、
(村山桂子 文 / 高畠純 絵、フレーベル館によるものだったようです)
ザ・小学生男子な彼に、そんなファッションモチベーションなストーリーも共感は呼ばなそうだと諦め…

いまや蝶々結びといえばAimerしか思い浮かばないけど

片っぽで丸を作って しっかり持ってて
もう片っぽでその丸の後ろを ぐるっと回って

間にできたポッケに入って 出て来るの待ってて
出てきたところを迎えにきて 「せーの」で引っぱって

はじめはなんとも 情けない形だとしても
同じだけ力を込めて

羽根は大きく 結び目は固く
なるようにきつく 結んでいてほしいの

腕はここに 想い出は遠くに
置いておいてほしい ほしいの

7歳児にはエモすぎるうえに、
この歌詞の通りに蝶々結びを作ってみようと思ったけれど、わたしもよくわからない…!?

YouTubeなんかを一緒に観て学ばせたらいいのかな?

なんて思いつつ、
その場しのぎの練習をしながらも、最後は親が結んであげる、なんてやりすごしで時は流れ…

先日、駅のホームで旅先へ向かう特急電車を一緒に待ちながら、
ふとスーツケースの持ち手につけたスカーフで、
蝶々結びの練習を始めた彼。

手持ちぶさたの時間に、
2人で黙々と、
結んでは解いて、解いては結んで…

時は来た。

いよいよ列車に乗り込むぞ、という時間に合わせるかのように、
ついに息子は、蝶々結びができるようになったのだった。

まだまだ「羽」のバランスが取れなくて、
ぎゅっと力も込められなくて、
すぐに解けてしまうのだけど、
旅行の間中、あちこちでしゃがみこんでは、自分で紐を結び直して、
誇らしげに「ほら見て、できたよ!」
という姿は、
普段の生意気を吹き飛ばす可愛らしさで、
わたしはきっとずっと、
その片膝立ちの、こちらに向けたつむじの様子を忘れないだろうと思った。

久しぶりの家族旅行で
散々はしゃいだ後に
しみじみと、初日の、その駅のホームでの出来事が「総合第1位の思い出!」というあたり、
子どもにとって、
旅行の非日常もよいものだけれど、
きっと彼らは、
大人からは想像できないくらい、
日常の中にも
小さな輝きや喜びを見つけられるすばらしい力を持っているんだと
教えられたのだった。

【7分】

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